古神道について、よりわかりやすく解説します

 

 

古神道とは？

 

古神道は、日本の古い時代の神々を祀る信仰のことです。仏教が日本に伝わる前の、日本人の原初の信仰の形といえます。

 

古神道が生まれた背景

 

江戸時代になると、日本の人々は、自分たちの国や文化について深く考えるようになりました。特に、昔の日本のことを詳しく調べようとする人たちが現れました。

 

彼らは、古い書物を読み解き、日本の神々について研究しました。この人たちのことを「国学者」といいます。

 

古神道の代表的な人物

 

国学者の代表的な人物として、荷田春満、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤の4人がいます。

 

彼らは、古い書物である『古事記』や『日本書紀』を詳しく研究し、日本の神々について独自の考え方を示しました。

 

荷田春満: 『万葉集』や『古事記』などの研究の基礎を築いた人物です。

 

賀茂真淵: 春満の弟子で、『古事記』の研究を深めました。

 

本居宣長: 『古事記』について、とても詳しく研究した人物です。神話は、万物の始まりと成長を表していると考えました。

 

平田篤胤: 春満を国学の祖と呼び、神々の世界について独自の考え方を示しました。

 

 

 

 

古神道の考え方

 

古神道では、自然や祖先など、あらゆるものに神が宿っていると考えられています。そして、神々は私たち人間を見守ってくれている存在だと信じています。

 

古神道の特徴

 

自然崇拝: 自然の中に神々がいると考え、自然を大切にする。

 

祖先崇拝: 祖先を神として祀り、敬う。

 

万物に神が宿る: 自然だけでなく、あらゆるものに神が宿ると考える。

 

具体的な教義がない: 仏教のように、具体的な教義や戒律はない。

 

 

古代神道＝古神道

 

「古神道」という言葉は、一般的に古墳時代ごろから仏教伝来までの神道を指します。

 

この時代の人々は、岩や木などに神が宿ると考え、それらを神聖な場所として祀っていました。このような信仰を「磐座（いわくら）信仰」といいます。

 

古神道は、日本の古い時代の神々を祀る信仰で、自然や祖先を大切にする考え方です。

 

国学者の研究によって、古神道は深く研究され、現代の日本人にも大きな影響を与えています。

 

 

『古事記』と『古事記伝』の違いは以下の通りです

 

編纂時期

 

**古事記**: 8世紀に編纂され、日本最古の歴史書です。神話や伝説、歴史的な出来事が記されています。

 

 **古事記伝**: 江戸時代に本居宣長が著した『古事記』の注釈書で、1790年から1822年にかけて完成しました。

 

 

目的

 

**古事記**: 神話や歴史の事実を伝えることを目的としています。

 

**古事記伝**: 『古事記』の内容を解説し、詳細な注釈を加えることで、より正確な理解を提供することを目的としています。

 

 

内容

 

**古事記**: 天地創造や神々の誕生、日本の神話、歴史的な出来事が記されています。

 

**古事記伝**: 『古事記』の本文を校訂し、詳細な註釈を加えたものです。

 

 

用途

 

**古事記**: 日本の神話や歴史を知るための重要な資料です。

 

**古事記伝**: 『古事記』の内容をより深く理解するための補足的な情報を提供します。

 

このように、『古事記』は日本の古代の神話や歴史を伝える基本的な資料であり、『古事記伝』はその内容を解説し、理解を深めるための注釈書です。

 

 

 

本居宣長について、また基本的な思考を教えてください。

 

本居宣長（1730-1801）は、江戸時代の国学者であり、『古事記伝』を著して『古事記』の研究を深めたことで知られています。彼はまた、医者としても活動していました。

 

基本的な思考

 

**もののあはれ**: 宣長は「もののあはれ」を重視し、人間の感情や自然の美しさを感じ取る心を大切にしました。これは、平安時代の文学や和歌に見られる感性を評価したものです。

 

**漢意批判**: 宣長は、中国の儒教や朱子学の影響を受けた「漢意（からごころ）」を批判し、日本独自の価値観や感性を重視しました。

 

**古道論**: 彼は、日本の古代の精神や文化を「惟神（かんながら）の道」として捉え、自然な感情や伝統を尊重することを説きました。

 

宣長の思想は、日本の古典文学や文化を再評価し、日本人の心の原点を探るものでした。

 

 

古道論について詳しく教えてください。

 

 

古道論は、本居宣長が提唱した思想で、日本の古代の精神や文化を重視する考え方です。以下にその詳細を説明します：

 

基本概念

 

- 古道論は、日本の古代の精神や文化を「惟神（かんながら）の道」として捉え、自然な感情や伝統を尊重することを説きます。

 

- 宣長は、『古事記』や『日本書紀』などの古典を通じて、古代日本の純粋で素朴な精神を重視しました。

 

 

もののあはれ

 

宣長は「もののあはれ」という感性を重視し、人間の感情や自然の美しさを感じ取る心を大切にしました。これは、平安時代の文学や和歌に見られる感性を評価したものです。

 

 

漢意批判

 

宣長は、中国の儒教や朱子学の影響を受けた「漢意（からごころ）」を批判し、日本独自の価値観や感性を重視しました。- 彼は、日本の古代の精神を取り戻すことが重要だと考えました。

 

影響と評価

 

古道論は、後の国学者や思想家に大きな影響を与えました。特に平田篤胤などが宣長の思想を受け継ぎ、さらに発展させました。

 

本居宣長の古道論は、日本の古代の精神や文化を再評価し、現代に伝える重要な思想です。彼の研究と思想は、日本の文化や文学の理解を深める上で欠かせないものとなっています。